ピックアップトラックや軽トラの荷台は、荷物運搬の際にどうしても傷ついてしまいます。
末長く利用しようと考えた際には、ベッドライナーで適切に保護する必要があります。
ここではベッドライナーに関する知識や、塗装タイプのベッドライナーであるラプターライナーとラインエックスの違いなどを解説します。
Contents
ベッドライナーとは?
ベッドライナーとは、ピックアップトラックや軽トラの荷台を保護する為に装着するものですが、一般的にはプラスチック材質のものを荷台にはめ込んで使用します。
プラスチックのベッドライナーは、荷室の空間を損なうことや一度隙間に侵入した雨水などの水捌けが悪いのであまり機能的ではありません。
塗装タイプのベッドライナーの人気が高まっている
プラスチック製のベッドライナーと異なり、塗装タイプのベッドライナーは専用のスプレーで車体に塗装するので、荷室空間を損なうこともなく近年人気が非常に高まっている施工方法になります。
塗装タイプのベッドライナーとして有名なブランドは、「ラプターライナー」と「ラインエックス」になりますが、それぞれの特徴は以下のようになります。
ラプターライナーとラインエックスの特徴を比較
ラプターライナーとラインエックスは、ベッドライナーの2大ブランドと言われますが、その特徴は次のようになります。
ラプターライナーの特徴
ラプターライナーは、イギリス製の高耐久ウレタン系のコーティング剤になります。
主な機能としては、防錆、防汚、防傷などによる耐久性があり自動車以外にも船体や建物などにも利用されます。
ラプターライナーは、スプレー以外にもローラーで塗装することも可能で、ムラになりにくい特徴があります。
塗装後の表面は、エッジが立った仕上がりになり、気軽にDIYできるのが魅力です。
ラインエックスの特徴
ラインエックスは、アメリカ軍や政府に唯一認められている防護塗料で、高純度ポリウレア系コーティング剤になります。
主な機能としては、難燃性、防錆、高耐久性防水、防食、耐塩害などさまざまな機能を持ち合わせ、防災機能強化としても利用されます。
ひび割れ追従性と形状維持性能が非常に高く、原子力施設での採用実績が増えているなどの特徴があります。
ラインエックスは、塗料が簡単に手に入りにくいことと合わせて塗装する際に必要な設備が高額なのでDIYすることはできません。
ラプターライナーとラインエックスの機能性を比較
ラプターライナーとラインエックスの機能面での違いは以下のようになります。
耐久性
ラプターライナーの耐久性は、自動車補修塗料と同じように約5年~7年持続します。
使用状況や環境によっては、10年程度維持するようです。
ラインエックスの耐久性に関しては、一般的なポリウレア製品の経年劣化が5年~15年であるところ、素材自体に強い吸着性を持ちあわせるので塗膜の経年劣化が他の品と比べて極めて遅く、約20年以上耐久性を保つようです。
耐衝撃性
耐衝撃性を数値で表すのは非常に困難ですが、ラプターライナーとラインエックスに関しましては、どちらの製品も車の荷台以外に建物、船体、劣化した箇所への塗装などに使用されるので強い耐久性が期待できます。
その中でもラインエックスに関しては、公式HPで1999年に米空軍にて行われた爆風破砕軽減テストで他社製品を含む26種類の同様の塗料の中で唯一試験に合格したとされているので、耐衝撃性は極めて高いと考えられます。
ラプターライナーとラインエックスを利用して全塗装する際の費用相場
ラプターライナーとラインエックスを利用して全塗装する際の費用相場は、どの車種やモデルに塗装を施すかにより費用相場は大きく異なります。
ここでは、一般的な軽トラに塗装をした際の費用相場を解説します。
費用相場
塗装種類 | 費用相場 (ラプターライナー) | 費用相場 (ラインエックス) |
---|---|---|
部分塗装 | 80,000円〜100,000円 | 160,000円〜250,000円 |
全塗装 | 160,000円〜250,000円 | 費用相場の情報が少ない傾向にありますが、部分塗装との対比で試算すると500,000円〜600,000円程度になると考えられます |
ラインエックスは優れた耐久性や耐衝撃がある半面で、商品的に手に入りにくい傾向や専用の設備が必要なので高価になりやすい傾向があります。
ラプターライナーとラインエックスのどちらを選ぶかは、予算やあと何年施工した車に載るかなどで決めても良いかもしれません。
まとめ
ラプターライナーとラインエックスの性能の違いや、部分塗装、全塗装を施した際の費用相場について解説しました。
費用面ではラプターライナーのほうがラインテックスの半額近くの値段で施工できるのでお得です。
しかし機能面では、ラインテックスのほうが耐久性や耐衝撃性に強く長持ちします。
手軽に利用できる面では、ラプターライナーのほうがDIYなどでも使用できるので汎用性は高いでしょう。
ラプターライナーは専用の設備が必要なので、専門の板金塗装業者に依頼するなどの必要があるので個人で利用する際には向いていません。
プラスチック製のベッドライナーを使用していると、どうしても水はけの悪さや荷室を効率的に利用しにくいなどの不満がでてきます。
そのような際には一度板金塗装業者に相談して、塗布するタイプのベッドライナーを検討しても良いかもしれません。